レンタルサーバーを契約したいけれど、選び方がよく分からなかったり、比較項目がたくさんあって専門用語も難しくて分かりにくいと思っていませんか?よく分からずに契約してしまうと、後から不足している機能が出てきたり、追加費用が余計にかかってしまったりして後悔することになりかねません。自分に最適なレンタルサーバーを選ぶには、ある程度は用語を理解しておくことも大切です。
この記事では、Web制作会社に8年勤務して数多くのサイト構築やシステム開発を経験してきた筆者が、レンタルサーバーの選び方のポイントと関連用語を詳しく解説します。各種比較記事でも取り上げられている主要なレンタルサーバー9選の詳しい比較表を見ながらその用語を理解し、最適なレンタルサーバー選びができるようになりましょう!
おすすめレンタルサーバー厳選6選も以下で紹介しています。
レンタルサーバー比較表
早速、主要レンタルサーバー9選の比較表を見ていきましょう。こういった比較表の各項目の意味をこの後解説していきますので、さらっと眺めるだけでOKです。12ヶ月契約の場合の情報を掲載しています。
レンタルサーバー名 | エックスサーバー | シン・レンタルサーバー | カラフルボックス | コアサーバー | ConoHa WING | mixhost | ロリポップ! | ヘテムル | さくらのレンタルサーバー |
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初期費用 | 無料 | 無料 | 無料 | ドメイン同時申込みで無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 |
月額料金 ※12ヶ月契約時 | 1,100円/月 | 880円/月 | 1,166円/月 | 528円/月 | 1,452円/月 申込み月無料 | 2,178円/月 | 990円/月 | 1,925円/月 | 437円/月 |
お試し期間 | 10日間 | 10日間 | 30日間 | 30日間 | クーポンでお試し可能 | 30日間返金保証 | 10日間 | 10日間 | 2週間 |
プラン変更 | 上位プランへの変更は月単位 下位プランへの変更はサーバーの利用期限月のみ | 上位プランへの変更は月単位 下位プランへの変更はサーバーの利用期限月のみ | ⚪︎ | △ ダウングレードは問い合わせ対応 | ⚪︎ | ⚪︎ | 下位プランへの変更は次回契約から | 1プランのみ | 不可 |
無料独自ドメイン | 12ヶ月以上契約で1個 24ヶ月以上契約で2個 | 1個 | 1個 | 1個 | WINGパック契約時2個 | 12ヶ月以上契約で1個 | 12ヶ月以上契約で2個 | 1件の有料独自SSL証明書につき1個 | なし |
CPU | AMD EPYC 7543( 2.80GHz ) x 2 64コア128スレッド | AMD EPYC 128vCPU | Intel Xeon 28コア56スレッド | AMD EPYC 64コア128スレッド | 非公開 | Intel Xeon 24コア48スレッド | 非公開 | Intel Xeon 32コア 64スレッド | AMD EPYC Rome |
メモリ | 1TB | 1TB | 384GB | 最大1TB | 非公開 | 256GB | 非公開 | 256GB | 48GB |
ネットワークバックボーン | 総計942Gbps(2018年6月時点) | 恐らくエックスサーバーと共通 | 10Gbps | 10Gbps | 非公開 | 10Gbps | 非公開 | 国内最大級の大容量・高速バックボーン | さくらインターネット全体で1.8Tbps |
コア数/CPU割当 | 6vCPU | 6vCPU | 6vCPU | 300% | 6vCPU | 6vCPU | 非公開 | 非公開 | 非公開 |
メモリ割当 | 8GB | 8GB | 8GB | 6GB | 8GB | 8GB | 非公開 | 非公開 | 非公開 |
ストレージ | 300GB NVMe SSD RAID10 | 300GB NVMe SSD RAID10 | 300GB SSD RAID | 300GB NVMe SSD RAID10 | 300GB SSD RAID10 | 容量無制限 NVMe SSD RAID10 | 400GB SSD RAID | 500GB SSD RAID | 300GB SSD RAID10 |
Webサーバー | nginx + Apache | nginx + Apache | LiteSpeed | LiteSpeed | nginx + Apache | LiteSpeed | LiteSpeed | Apache | nginx + Apache |
HTTP/2 | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ |
HTTP/3 | × | × | ⚪︎ | ⚪︎ | × | ⚪︎ | × | × | × |
データベース数 | 無制限 1個5GB目安 | 無制限 1個5GB目安 | 無制限 | 無制限 | 無制限 5GB/個 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 50個 総容量3GB |
マルチドメイン数 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 200個 |
サブドメイン数 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | ドメイン合わせて200個 |
無料SSL | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ |
転送量 | 無制限 | 無制限 900GB/日目安 | 無制限 | 10TB | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 40TB | 無制限 |
バックアップ | 無料 14日分 | 無料 14日分 | 無料 14日分 別リージョン保管 | 無料 3日分 上記とは別にDropbox等にバックアップ可能 | 無料 14日分 | 無料 14日分 別データセンター保管 | 7世代バックアップ 330円/月 自動バックアップ 無料 | 7世代バックアップ 770円/月 自動バックアップ 無料 | 外部サービスSnapUPによるバックアップ 無料 8個/1バックアップ30GBまで |
バックアップからの復元 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 無料 | 7世代バックアップからの復元は無料 自動バックアップからの復元はサポートに復元可否問い合わせ | 7世代バックアップからの復元は無料 自動バックアップからの復元5,500円 | 無料 |
メール | アカウント数無制限 容量はディスク容量に含まれる メール送信1,500通/時間 15,000通/日 | アカウント数無制限 容量はディスク容量に含まれる メール送信1,500通/時間 15,000通/日 | アカウント数無制限 メール送信2,000通/1時間 20,000通/1日 | アカウント数無制限 送受信メール数5,000通/日 | アカウント数無制限 送信制限非公開 | アカウント数無制限 メール送信100通/1時間 1,000通/24時間 | アカウント数無制限 メール送信1,000件/1時間 10,000件/24時間 20GB 10万件/1メールアドレス | アカウント数無制限 メール送信1,000通/1時間 10,000通/1日 | アカウント数無制限 20GB/1メールアドレス 15分毎に約100通程度(400通/時間 9,600通/日) |
メーリングリスト | 20リスト 500人/1リスト | 20リスト 500人/1リスト | 無制限 | Dada Mailインストール可能 | 無制限 登録可能人数不明 | Mailman利用可能 | 20リスト 500人/1リスト | 15リスト 1,000人/1リスト | なし |
メールマガジン | 10メルマガ 1,000人/1メルマガ | 10メルマガ 1,000人/1メルマガ | phpListインストール可能 | phpListインストール可能 | なし | Mailman利用可能 | 10メルマガ 500人/1メルマガ | 15メルマガ 1,000人/1メルマガ | なし |
コントロールパネル | 独自 | 独自 | cPanel | DirectAdmin | 独自 操作しやすい | cPanel | 独自 昔ながらのHPのイメージ ボタンが小さい | 独自 | 独自 |
セキュリティ | WAF / IDS ウィルス検知(メール) WordPressダッシュボードへの海外IPアドレスアクセス制限 国外IPアドレスからのWordPressのコメント・トラックバック制限 | WAF / IDS ウィルス検知(メール) WordPressダッシュボードへの海外IPアドレスアクセス制限 国外IPアドレスからのWordPressのコメント・トラックバック制限 | WAF / IPS / IDS マルウェア対策(Imunify 360) | WAF / IPS / IDS マルウェア対策(Imunify 360) | WAF ウィルスチェック(メール) IPアドレス制限(ブラックリスト) WordPressダッシュボードへの海外IPアドレスアクセス制限 | WAF / IPS / IDS マルウェア対策(Clam Antivirus) | WAF ウイルスチェック(ファイル/メール) WordPress等CMSの管理画面/コメント等への海外IPアドレスアクセス制限 Web改ざん通知 | WAF(SiteGuard Server Edition) 海外IPアドレスアクセス制限 | WAF 海外IPアドレスアクセス制限 |
サーバー稼働率 | 実績99.99%以上 | – | – | – | 99.99%未満でサービス利用権付与 | 99.99%未満で返金 | 実績99.99% | 実績99.99% | 実績99.99%以上 |
WordPress簡単インストール | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ | ⚪︎ |
サポート対応 | メール 電話 チャット | メール 電話 | メール 電話 チャット | メール 電話 チャット | メール 電話 チャット | メール | メール 電話 チャット | メール 電話 | メール 電話 チャット |
サポート時間 | 平日10:00~18:00 メール返信24時間以内 | 平日10:00~18:00 メール返信24時間以内 | 平日9:30-12:00 / 13:00-17:30 | 平日10:00〜17:00 | 平日10:00~18:00 | 平日10:00〜18:00 | チャット:平日 9:30〜13:00 / 14:00〜17:30 電話:平日10:00〜18:00 メール返信24時間以内 | 平日10:00~18:00 | 平日10:00~18:00 |
2023年9月時点の情報
レンタルサーバーの選び方〜比較項目の解説
それでは個々の項目について解説していきます。選び方のポイントも合わせて解説していますので参考にして下さい。
費用関連の項目
初期費用
これはそのままレンタルサーバー契約時に支払う、月額とは別の費用です。ほとんどのレンタルサーバーは無料ですが、条件付きの場合もありますので、そこだけ注意すれば良いでしょう。
月額料金
月々支払う料金です。ほとんどのレンタルサーバーでは数ヶ月単位の期間でまとめて契約することで割り引かれることが多いです。あなたがレンタルサーバーを借りる目的は何でしょうか?例えばWordPressでブログを始めて収益を得たいという目的の場合、結果が出るまで最低でも数ヶ月は見ておく必要があります。最初から12ヶ月などのまとまった期間で借りてしまった方が、費用を抑えることができるのでおすすめです。
お試し期間
レンタルサーバーを契約する前に使い心地や機能を確かめることができるのが、お試し期間です。この期間に、サーバーの管理画面をさわって使い心地を確かめたり、必要な機能があるか確かめたりすることをおすすめします。ただし、無料の独自ドメインをもらってしまうと契約をやめたとしても独自ドメインの費用だけはかかってしまうので注意しましょう。理由は、ドメインは取得してしまうとすぐに取りやめることができないからです。
プラン変更
サーバーを一旦契約した後に、サーバーの環境はそのままにプランを変更できるかどうかです。ブログを始めて後々規模が大きくなって閲覧者が増えてきた場合などに、上位のプランに変更できると移行作業不要で高性能なサーバーに変更できたりします。
無料独自ドメイン
まずドメインとはですが、例えばURLが「https://www.google.com/」なら「www.google.com」がドメインにあたる部分です。これは、インターネット上の住所のようなものです。ブログやWebサイトを作成する場合は基本的に必要なものですが、無料独自ドメインはこのドメインの名前を決めて無料でもらうことができます。ただし、無料なのはレンタルサーバーを契約している期間に限られます。ドメイン名は後から変更することはできませんので、慎重に考えて決めましょう。
サーバーの速度・性能に関する項目
CPU
CPUとは、パソコンやスマホなどにも入っている頭脳の役割を持つパーツで、サーバーが動作するために必要なさまざまな処理を行う役割を持ちます。CPUの性能が高いと、WordPressの処理を素早く実行できたり、Webサイトを高速に表示することができます。新しいCPUが使われているかどうかが注目ポイントです。最近ではAMD社のEPYCというCPUが性能も高くレンタルサーバーでも使われています。
コア数/CPU割当
コア数とは、CPUが持っている同時に処理できる頭脳の数のようなもので、コア数が多いほど、同時に多くの処理ができるようになります。レンタルサーバーでは1台のサーバーのCPUをレンタルサーバーのユーザーで共有して使用します。コア数/CPU割当は、CPUの全コア数のうち1人に最大何個分をユーザーに割り当てるかの数・割合を示しています。ブログ用途では最近では6個分(=6vCPU)割り当てられていれば十分と言えると思います。
メモリ
メモリとは、サーバーが何か処理をするときに必要なデータやプログラムを一時的に保存しておく場所のことです。メモリの容量はサーバーの性能や安定性に影響します。メモリの容量が大きいサーバーは、多くのアクセスや処理に耐えられるので、サイトの表示速度や応答性が高くなります。メモリの容量が小さいサーバーは、負荷がかかるとサイトが遅くなったり、エラーが発生したりする可能性があります。
メモリ割当
メモリについても、レンタルサーバーではサーバーのメモリをレンタルサーバーのユーザーで共有して使用します。メモリ割当はサーバーのメモリのうち1人にどの程度メモリを割り当てるかを示しています。ブログ用途では最近では8GB割り当てられていれば十分と言えると思います。
ネットワークバックボーン
ネットワークバックボーンとは、インターネットなどの大規模な通信ネットワークにおいて、拠点間などを結ぶ高速・大容量のネットワーク回線のことで、レンタルサーバーが利用する通信回線の質や速度を表す指標の一つです。 ネットワークバックボーンが高品質で高速ならば、レンタルサーバーからインターネットに接続する際に、データの送受信がスムーズに行われます。逆に、ネットワークバックボーンが低品質で遅いと、レンタルサーバーからインターネットに接続する際に、データの送受信が遅くなったり、途切れたりする可能性があります。
ストレージ
ストレージとは、レンタルサーバーが提供するデータ保存領域のことを指し、ブログの画像ファイルなどを保存する場所として使われます。レンタルサーバーのストレージは、主に以下の3種類に分けられます。
- HDD(ハードディスクドライブ)
磁気ディスクにデータを書き込む方式のストレージです。大容量で安価ですが、動作が遅い場合があります。 - SSD(ソリッドステートドライブ)
フラッシュメモリにデータを書き込む方式のストレージです。小型で高速ですが、高価です。 - NVMe SSD
SSDの中でも、より高速な接続方式で接続されたストレージです。最近ではこれが主流になってきています。古いものではSATA(シリアルATA)という接続方式があります。
レンタルサーバーを選ぶときは、これらのストレージの種類や容量に注意する必要があります。ストレージの種類は、サイトの表示速度や安定性などに影響します。最近ではストレージにHDDが使われることは少なくなってきています。より高速なNVMe SSDを選ぶと安心です。容量は、一般的なブログやホームページにおいては数十GBもあれば十分なのであまり気にする必要はないかと思います。
「RAID10」といったものは、ストレージの信頼性をアップさせる構成にしているかどうかを表しています。「冗長化」と言って、複数のSSDを組み合わせて構成することで、障害が発生してもデータを失われにくくしたり、より高速にデータを読み出したりすることが可能になります。RAID10を採用しているとより安心です。
Webサーバー
Webサーバーは、Webサイトを表示するためのプログラムですが、その種類によって機能や表示速度などの性能が変わります。Webサーバーには以下のようなものがあります。
- Apache(アパッチ)
古くから使われているWebサーバーです。歴史はありますが、速度の面では速くありません。 - nginx(エンジンエックス)
高速に多くのアクセスを処理できるように開発されたWebサーバーです。レンタルサーバーではApacheと組み合わせて使われることが多いです。 - LiteSpeed(ライトスピード)
近年開発された、Apacheと互換性がありながらnginxよりも高速に処理できるWebサーバーです。WordPressではLiteSpeed Cacheプラグインを使うことにより、高速にページを表示することが可能になります。
複数同時アクセス時の性能を重視する場合はLiteSpeedを採用したレンタルサーバーを選ぶと安心です。
HTTP/2
HTTP/2とは、WebページのデータをWebサーバーから取得するための新しい通信方法です。一つの接続で複数のリクエスト(ブラウザからWebサーバーへのアクセス)を並行して処理できるようになり、通信の効率が改善され、ウェブページの読み込みが早くなります。今回の主要レンタルサーバーはすべて対応しています。
HTTP/3
HTTP/2よりもさらに新しい通信方法です。これにより、通信の開始や終了にかかる時間が短縮され、ウェブページの読み込みが早くなります。また、QUICという信頼性やセキュリティを高める技術を導入したことにより、通信の品質や安定性が向上しています。現時点でこれに対応しているサーバーは、最新の機能を取り入れるのに積極的と言えるでしょう。
サーバーの速度・性能の項目は、Webサイト・ブログ運営にはとても重要な項目です。
サーバーの速度・性能は、サイトの利用者と運営者双方にとって重要度の高い項目です。以下の記事で速度・性能の重要性について速度・性能ランキングとともに説明していますので、より詳しく知りたい方は参考にして下さい。
データベースなどの基本機能の項目
データベース数
WordPressやWebシステムでデータの格納場所として使われるのがデータベースです。データベースがひとつでも複数のWordPressを動作させることは可能ですが、複数使えた方が管理しやすいです。膨大な数のWebサイトや規模の大きなデータを扱わない限りは気にする必要はないでしょう。
マルチドメイン数・サブドメイン数
レンタルサーバーでは、1つの契約で複数のドメイン(「無料独自ドメイン」で説明したインターネット上の住所のようなもの)を利用することができますが、その数です。サブドメインとは、例えば「example.com」というドメイン名の場合、「www.example.com」では「www」の部分がサブドメインにあたります。「blog.example.com」「shop.example.com」のように、契約したメインのドメイン名に細かな区分けを追加することができます。
無料SSL
無料SSLとは、Webサイトの訪問者とWebサーバー間の通信を暗号化するためのSSLサーバー証明書を無料で発行してもらい・導入できることです。SSLサーバー証明書とは、Webサイトの所有者や信頼性を証明する電子証明書のことで、これが導入されているWebサイトではURLの先頭が「http」から「https」になり、鍵マークが表示されます。それによって、Webサイトの訪問者は自分の入力した情報や閲覧した内容が第三者に盗み見られないことを確認できます。有料のSSLサーバー証明書もありますが、ブログなどでは無料SSLが使われることが主流です。無料SSLには、「Let’s Encrypt」や「ZeroSSL」などがあります。現在ではWebサイト運営においてSSLは必ず必要なものです。
転送量
転送量とは、Webサイトにアクセスされたときに、Webサーバーからアクセス元(ユーザー)のパソコンやスマホなどに送られるデータの合計量のことです。データにはWebページのテキストや画像ファイルなどが含まれます。転送量は、アクセス数やページのデータ量によって変わりますが、ほとんどのレンタルサーバーでは無制限で、そうでない場合も十分な量が割り当てられていますので、あまり気にする必要はありません。
バックアップ
ブログやWebサイトを運営する場合、バックアップに対応しているかは重要です。障害が発生したり、ブログの表示が壊れたりした場合に、元に戻す手段がないと大変です。最悪の場合、日々のブログ記事がすべて失われたり、重要なデータが失われることになります。バックアップは必ず必要なものです。対応しているかしっかり確認して、運営を始める時には必ず自動でバックアップが行われるように設定しましょう。
バックアップからの復元
レンタルサーバーによっては、何も設定しなくても自動でバックアップをしてくれる場合がありますが、そのバックアップからの復旧は有料になる場合もあります。費用の一部として考慮してレンタルサーバーを選びましょう。
メール関連の項目
メール
レンタルサーバーでドメインを設定すると、そのドメインのメールアドレスが使えるようになります。アカウント数はそのアドレスの数です。送受信メール数の制限は、通常はあまり気にする必要はありません。大人数のメーリングリストやメールマガジンを運営する場合には注意して下さい。
メーリングリスト
メーリングリストとは、複数の人に同じ内容のメールを送るための仕組みです。メーリングリストに登録されたメールアドレスにメールを送ると、そのメールがリスト内の全員に自動的に転送されます。メールを使って複数の人と交流ができるようにするための機能です。設定によってはメールマガジンのような使い方ができる場合もあります。
メールマガジン
メールマガジンとは、Webサイトの運営者が、購読を希望するユーザーに対して定期的に一斉に情報を発信するメールのことです。この機能を利用する予定がある場合は、購読の申し込み方法などの機能を確認しておくと良いでしょう。
その他の項目
コントロールパネル
コントロールパネル(コンパネ)は、ドメインの登録やSSL証明書の設定、WordPressのインストールなど、レンタルサーバーに関わるさまざまな設定をする管理画面のことです。主にサイト作成時の初期段階で触ることが多いため、使いやすさにはそれほどこだわる必要はありませんが、お試し期間に使い心地を確かめておくと良いでしょう。
セキュリティ
WAF / IPS / IDSとは、ウェブサイトやネットワークを不正アクセスや攻撃から守るためのセキュリティ対策のことです。
WAFは、ウェブサイトやウェブアプリケーションに対する攻撃を防ぐために、通信内容をチェックして不正なパターンを検出・遮断します。例えばWordPressへの不正なログインが行われていないかをチェックしたり、脆弱性に対する攻撃を遮断したりします。
IPSは、ネットワークに流れる通信を監視して不正な通信を検出・遮断します。例えば、Webサーバーの基本ソフトやWebサーバーソフトの脆弱性を悪用した攻撃などを防ぐことができます。
IDSは、ネットワークに流れる通信を監視して不正な通信を検出・報告します。例えば、DoS攻撃やSynフラッド攻撃などを検出することができます。 IDSはIPSと似ていますが、IDSは遮断ではなく検知・通知に特化しています。
上記のような攻撃は主に海外から行われることが多いため、海外IPアドレスアクセス制限の機能を持っていると、攻撃を受ける可能性自体を減らすことができます。
サーバー稼働率
サーバー稼働率は、サーバーの安定性を示す指標のひとつです。サーバーは障害やメンテナンスなどで停止する場合がありますが、その稼働割合を示すのがサーバー稼働率です。できるだけ100%に近いことが望ましいですが、サーバーの構成や運用期間などにより、安定性は変わってきます。実績値を公開している場合や、一定の稼働率を下回った場合に返金などに応じてくれるSLAというサービス保証をしてくれる場合もあります。
WordPress簡単インストール
契約時やコントロールパネルから簡単にWordPressをインストールできる機能があるかどうかです。初心者で設定に自信がない場合は、ドメインの取得からWordPressのインストールまでを一括して契約時に設定できるレンタルサーバーがおすすめです。
サポート対応
チャット・メール・電話などによるサポートが提供されています。キーボード入力に慣れている場合はチャットサポートが利用できるとスムーズにやり取りができるでしょう。
サポート時間
メール受付は24時間ですが、対応は基本的に営業時間内の対応です。24時間以内の返信を約束しているレンタルサーバーだと安心です。
まとめ
レンタルサーバーを選ぶときは、自分のウェブサイトの目的や規模に合わせて、さまざまな比較項目を考慮する必要があります。この記事では、レンタルサーバーの比較項目について詳しく解説しましたが、ここでは主な項目をまとめておきます。
- 価格
レンタルサーバーの料金は、プランや契約期間によって異なります。安いからといってすぐに決めるのではなく、自分の予算や必要な機能を考えて、コスパの高いサーバーを選ぶことが大切です。 - 速度・性能
レンタルサーバーの性能は、CPUやメモリ、ストレージ、転送量などで判断できます。これらのスペックは、ウェブサイトの表示速度や安定性に影響します。自分のウェブサイトの内容やアクセス数に応じて、十分なスペックを持つサーバーを選ぶことが重要です。 - 機能
レンタルサーバーには、さまざまな機能が付属しています。例えば、SSLやバックアップ、メールマガジン、WAF/IPS/IDSなどです。これらの機能は、ウェブサイトのセキュリティ強化や運営効率化に役立ちます。自分が必要とする機能が備わっているかどうかを確認しましょう。 - サポート
レンタルサーバーを利用する際には、トラブルや不明点が発生する可能性があります。そのときに迅速かつ丁寧に対応してくれるサポート体制があるかどうかは重要です。サポートの種類や時間帯、評判などをチェックしましょう。
レンタルサーバーは多くの種類がありますが、自分に合ったものを見つけることで、快適なウェブサイト運営ができるようになります。比較表に戻って、自分に合ったレンタルサーバーを探してみましょう!
また、以下の記事ではおすすめのレンタルサーバーを厳選して紹介していますので参考にしてください。